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栄養と料理・編集長ノート ♯7 / 浜岡さおり

女子栄養大学出版部発行の月刊誌「栄養と料理」の現役編集長による連載。日々更新されている栄養や健康に関する情報や、料理レシピにまつわるあれこれを、編集長の日々とともに綴っていきます。

コレステロールが気になる年頃

ご自身のコレステロール値はご存知ですか? 健康診断、人間ドック、献血などで血液検査をするとわかりますが、総コレステロール、LDL(いわゆる悪玉)コレステロール、HDL(いわゆる善玉)コレステロール、non-HDLコレステロール(総コレステロールからHDLコレステロールを引き算した値)などの項目があります。コレステロールは血液に含まれる脂質の1種で、血液検査の項目では、ほかに中性脂肪(トリグリセリド、略してTG)があります。

たとえ基準値を超えてしまった項目があっても、あまり心配しなくてもよい場合もあるし、心配した方がいい場合もある。そこらへんは医師の判断によるのですが、「さほど気にしなくていい」といわれても、なんとなく不安が残るかたは、9月号でさまざまなリスクを点数化し、セルフチェックできる表を紹介しているので、試してみてくださいね。

ちなみに私の場合、加齢とともに上昇していたLDLが気になっていたのですが、運動量を増やしてきたこの2年ほどの成果が出たのか、昨年から引っかからなくなりました。ホッとしたこともあり、今、酷暑のせいで油断している自分……どこかで修正しないといけないよね、と思うこのごろです。

大豆の加工食品である油揚げは、その名のごとく油で揚げられていますが、さてこれはどんな油で揚げられているのでしょうか? お店の人に聞くか、パッケージの表示を見てみましょう。

コレステロールを下げる商品を衝動買いする前に

LDLコレステロール値が「高め」になると、途端に世の中の「コレステロール」という言葉が目につくようになるもの。市販食品の表示や広告のコレステロールゼロ、コレステロールを下げる云々など。いろいろな商品がありますが、お金を出して買う前に、パッケージに書いてある文字をよく読んでみましょう。

わりと「食生活は、主食、主菜、副菜を基本に、食事のバランスを。」と書いてあるので、まずそれができていなければ、せっかくお金を出して買っても、あまり生かせないかもしれませんよ。

 

コレステロールのややこしい話

コレステロールのややこしい点は、LDLは高すぎるのがダメでHDLは低すぎるのがダメとか、同じコレステロールでも「下げればいい」と一概に言えないところ。特集を組んでタイトルづけするときもけっこう悩むんですよね。食事の影響があるとすればLDLのほうだといわれるので、レシピを紹介する『栄養と料理』では「コレステロールを下げる」というタイトルがつくことが多いです。ちなみにHDLは運動によって改善できるので、食事と運動をセットで実践するとどっちもよい状態に保てることでしょう。

金魚を見ると「夏」を感じます。動物が元気でいられるのは、コレステロールの働きのおかげでもあるんですよね。

コレステロール値を改善する食事とは?

LDLコレステロール値が高くなるのは、「それを多く含む食べ物をとりすぎたから」という単純な話ではありません。コレステロールは体の中でも作られていて、食事から得たコレステロールとともに、「体の必要な所で使われ、不要な分は回収される」というしくみがあります。高くなってしまう原因には、生活習慣によるもの、加齢に伴うもの、そのほか遺伝もあります。原因によって治療のアプローチ法が異なりますが、高い状態が続くと血管の通りが悪くなってしまうので、原因を取り除くか薬で改善を試みるわけですが、食事に関しては他の生活習慣病対策と同様。要は「栄養バランスよく」ということで、自分の食事を振り返り、「とり過ぎ」と「不足」を確認し、調整するということになります。

9月号の『栄養と料理』では「油」に着目し、コレステロールを気にする人はどんな油をとり過ぎるとよくないのか、またどんな油を活用するとよいのかについて特集しました。

油の話もなかなか細かくてややこしいのですが、ユニークなイラストや図を使ってやさしい解説を試みています。栄養学が専門ではないという方も、ぜひ覗いてみてください。

油といっても本当にいろいろなんだなあ、ということが実感できると思います。選択肢を知り、目的に応じてみずから選ぶことで、毎日の食事を楽しんでいただけたら幸いです。


★8月9日発売「栄養と料理」2019年9月号の特集は、「コレステロールを下げる油の選び方・使い方」。全国書店ならびにAmazonにて。

浜岡さおり

浜岡さおり

1974年生まれ。長野県出身。
大学で栄養学を中心とした食と健康にまつわる様々な学問に触れる。


女子栄養大学出版部で書籍と雑誌の編集に携わること20年超。


現在、月刊誌『栄養と料理』編集長。特に中高年に向けて、生活習慣病を防ぐ食生活や健康管理に役立つ情報を発信している。


ガールスカウト出身。自然に親しみ尽くした若き時代の反動か、現在は都内マンションでアーバンライフ?を送る。食べることが好き。テニスも好き。

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