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Baby’s coming! ♯11 / Saori

妊娠を考える=自分の身体と向き合う ~母体と赤ちゃんのアレルギーの関係~

Baby's coming! ♯11 / Saori | hoailona

皆さんこんにちは。
梅雨のジメジメした時期って、なんだか憂鬱なりますよね。皆さんはどんな風に過ごしていますか。
私はエネルギーチャージの時間として、ヨガに通ったり映画を見たり室内でできることを詰め込んでしまいました(笑)

今回は前回の続き。アレルギーと赤ちゃんの関係について、最新の研究でわかってきたことと、私自身の意見をお話しします。


妊娠中の食生活についてのさまざまな研究

妊娠前の検査で、アレルギーの検査をすすめられた方もいるかもしれません。
本当に母体が食べたもので赤ちゃんはアレルギーを発症するのか。
さまざまな研究結果や、日々の業務の中で聞いた医師の見解などから、私自身は「妊娠期の影響はかなり低い」と考えています。

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世界各国でたくさんの研究がされていますが、そんな中で興味深い報告がありました。
2004年に発表されている前同愛記念病院の馬場実先生をはじめとした研究報告、『アレルギーマーチの今日的考え方』です。

アレルギーマーチとは、アレルギー疾患が一つの流れのように同一個体に次から次へと発症する現象を称します。
例えば、乳児期に湿疹、その後アトピー性皮膚炎を発症し、食事でも卵アレルギーが発覚したお子さんが、年齢を重ねるごとに、気管支喘息にもかかり、ダニにもアレルギー反応を示したような状態を指します。一人の子がさまざまなアレルギーを発症していく状態です。

このアレルギーマーチは、胎生期から始まると言われています。胎盤を通して胎児に侵入した抗原(アレルゲン)に対し、胎児は打ち勝とうとする抗体を産生しますが、母体が抗原を取り続けると、胎児は絶え間なく刺激を受けるため、アレルギー症状を出現させるといいます。

そこから研究は進み、2013年に臨床免疫・アレルギー科の雑誌に掲載された同志社女子大学の伊藤節子先生の報告では、“胎盤を通しての影響” はほとんどないことが言われてます。
一方で、妊娠中にのみ特定の食品の摂取を避けても食物アレルギーの予防にはできないことも明らかになり、日本小児アレルギー学会食物アレルギー委員会が作成する「食物アレルギー診療ガイドライン2012」でも、妊娠中に特定の食べ物を除去することを推奨していません。

一緒に勤務する産科の医師たちに話を聞くと、特定の食べ物を除去することが効果的と話す先生もいます。しかし、多くの医師が口を揃えるのは、そのために偏食になったり、母親のストレスが増強することで、胎児の成長に影響が出てしまうことの方が問題であるということでした。この意見には大きく共感しました。
妊娠中の食事は、バランスの良さが第一です。前回までの食事に関する記事も、ぜひ参考にしてみてください。(第3話「からだもこころも温かく」/第4話「“体内リセット” から妊活準備」


妊娠前から心がけたい「腸活」

さらに、少し視点を変えたところから見ると、第5話でお伝えした「腸活」がアレルギー予防になるのではないかという研究もされています。
腸は免疫機能としても重要な働きをしていますが、近年では衛生面での進歩などに伴い、よい微生物に暴露される機会が減っていると言われています。
昔は日常生活の環境も今ほど衛生的ではなかったですし、特に子どもたちは泥だらけになって遊ぶことも多く、自然に菌と共存してきました。けれど次第に衛生面が整えられていったことで、私たちの体内の菌も変化し、アレルギー等の疾患を発症しやすくなったと考えられています。

赤ちゃんの常在菌は、母親の妊娠中から影響を受けるとされています。
母親が風邪や早期破水等で抗生剤を使用したか、分娩は経膣分娩か帝王切開か、出生後すぐに母親と抱っこができたりおっぱいができるか、兄弟や親戚など人との関わりが多いかなどが、赤ちゃんの常在菌の状態に影響を与えるのだそうです。

最近の研究では、妊娠前からプロバイオティクスを摂取することで、よい菌を定着させ赤ちゃんのアレルギー発症予防に期待できるとするものもあります。
世界アレルギー機構(World Allergey Organization)は、エビデンスは弱いものの、プロバイオティクスを使うことは推奨できるとしています。
プロバイオティクスを効果的に摂取するためには、

  1. 毎日取ること
  2. 胃液の薄まる食後に取る
  3. ヨーグルト以外の植物性乳酸菌(納豆、味噌、ぬか漬けなど)も活用して取る

この3点を意識するとよいでしょう。

Baby's coming! ♯11 / Saori | hoailona


負けないからだを作る

アレルギーの検査をすることは自分の身体を知ることができ、自分自身を守ることに繋がるので、妊娠に関わらず、受けてみることはいいことだと個人的には思っています。
妊娠を考えることをひとつのきっかけとして、自分を知り、自分と向き合って、パートナーとの将来をじっくりと話し合ってみることはとても大切なことです。沢山の情報に惑わされてしまうこともある中で、ご夫婦で納得して決断できるように、私たちもサポートしていきます。

今まで何度もお伝えしてきましたが、生まれてから死を迎えるまでの生活は全てが繋がっています。
つまり、「今」の生活が妊娠に影響するということです。
今の自分がいいコンデションでいられると、ちょっとぐらい身体に悪いものを食べても、ストレスを感じても、それらに打ち勝つことができます。

仕事が優先になって、お食事や睡眠がおろそかになっていませんか?
日々を楽しく笑顔で過ごせていますか?

ぜひ、ちょっと立ち止まって考えてみてください。

さて、アレルギーでもっとも注意すべき時期は生まれてから1歳までと考える医師はとても多いです。乳児期のアレルギーのお話は次のテーマでお伝えさせていただきますので、お楽しみに。

Saori

Saori

1989年生まれ。看護師。
看護師養成高校在学中に見学した出産に感動。
生命の誕生の素晴らしさに魅せられ、母子に関わる看護の領域へ。


NICU(新生児集中治療室)での勤務経験から、病院の中だけでなく、地域や家庭の中でもできる、赤ちゃんやお母さん、家族のケアの周知に取り組む。


「治す」ではなく「全体を整える」、ホリスティックな視点をベースに、妊活・妊娠・出産・子育てに悩む女性に、健やかな身体作りを提案している。


国際ホリスティックセラピー協会チャイルドボディセラピスト1級
チャイルドボディセラピストインストラクター

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