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Baby’s coming! ♯12 / Saori

嗜好品とお薬が与える妊娠中の影響 〜前編:嗜好品編〜

Baby's coming! ♯12 / Saori | hoailona

こんにちは。
今年の梅雨は長かったですね。それぞれの地域で雨による影響が終わり、いい夏を迎えられていますように。花火大会やお祭りなどの夏だけしか味わえない楽しみを満喫しましょう。

さて、第7話からお伝えしてきた「妊娠」についても今回のテーマで一旦終わり。 これまで、妊娠を考える方へも妊娠中の方へも、ご自身の身体を思い日々の生活を大切にすることが大切だとお伝えしてきました。
なぜ日々の生活が大切なのか。それは普段の “いいコンディション” が “いい妊娠出産” に繋がっているから。
日常生活の中でポイントになってくるのが、カフェインやアルコール、タバコなどの「嗜好品」、そして「お薬」。かく言う私もコーヒー、ビールを断つことは出来ないんじゃないかと…(笑)
これらのものが赤ちゃんやママに影響を与えることは、多くの方がなんとなくご存知だと思いますし、実際にいろいろなことがわかってきています。 妊娠はママ一人でだけの問題ではありません。“なんとなく” を、しっかりした知識として学んでいきましょう。

今回は、「カフェイン」「アルコール」「タバコ」の3点についてお話しします。悩まれている方も多い「お薬」については次回の後編でお伝えしますね。


カフェイン

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適正量取ることで精神的、身体的に仕事能率を高め、疲労を除き眠気を防ぐ効果があるカフェインですが、摂取しすぎると不安、興奮、不眠、幻覚、ふるえ、不整脈を引き起こす可能性があります。
妊娠前には不妊、妊娠後は流産、低出生体重児などの影響があることが報告されています。

カフェインはコーヒーや紅茶だけでなく、緑茶や玉露、ウーロン茶、さらには、ココア、コーラ、栄養ドリンクなど多くの飲料に含まれていることをご存知ですか。飲み物だけでなく、チョコレートやブラックガムなど食品にも含まれています。
ところで一番多くカフェインが含まれている飲み物は何でしょう。
コーヒー?
紅茶?
実は玉露なんです。

コーヒー100mlに含まれるカフェインは約40〜100mg(加工方法により異なります)に対し、玉露100mlに含まれるカフェインは約160mg。
チョコレートにも意外と多く、ブラックのものでは100gあたり約120mgも含まれています。妊娠中の間食にチョコレートなどの洋菓子よりも和菓子が良いとされる理由のひとつがカフェインなのです。厚生労働省は世界保健機関(WHO)よりも厳しく、妊婦の一日のコーヒー摂取量をマグカップ2杯までにすることを推奨しています。
最近では健康志向の高まりもあり、カフェインレスの物も増えてきましたよね。コーヒー大好きな私にとっても嬉しいことです。妊娠中の方も、我慢しすぎるとそれはまた別のストレスになってしまうので、カフェインレスでの代用はオススメです。


アルコール

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アルコールは容易に胎盤を通過し胎児へ移行するため、胎児への影響が特に大きいです。
妊娠期の過剰なアルコール摂取が原因とされる先天性奇形に、「胎児性アルコール症候群(FAS)」があります。発生機序は明らかになっていませんが、アルコール依存による栄養不良や代謝障害、アルコールの代謝物であるアセトアルデヒドなどが影響していると考えられており、

  1. 中枢神経系の機能障害(精神発達遅滞、小頭症、行動異常)
  2. 特有の顔貌(短い眼瞼裂、人中の低形成、薄い上口唇)
  3. 発達の遅れ

この3つの兆候が現れることを指します。

一方で顔貌に特徴が見られなくても、胎児期にアルコールの影響を受けるとで、中枢神経系の障害(学習障害、変化への適応困難、注意力の問題など)、心奇形や関節の形成異常などの身体の障害が起こることがわかってきており、診断名も少しずつ変わってきています。こうしたアルコールによる胎児の障害を連続的に捉えた概念を、「胎児性アルコール・スペクトラム障害(FASD)」といいます。目には見えないけれど、脳の中は大きな影響を受けているのです。 さらに出生後の胎児の成長にも影響し、子宮内発育遅延(IUGR)や低出生体重児での出生率が上がります。
そんなアルコールですが、どれくらい摂取したら影響が出るのかもは個人差があるので、絶対に安全な下限量はわかっていません。少ない量でも影響が出る可能性があるので、妊娠中は禁酒することを指導しています。


タバコ

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百害あって一利なし!赤ちゃんにだけでなく私たち成人にとっても悪い影響しかありません。
タバコの煙にはニコチン、一酸化炭素、シアン化合物、ベンツピレンなどの化学物質が4,000種類以上含まれており、この化学物質が胎児や母体に悪影響を及ぼすとされています。 一酸化炭素による組織低酸素状態、ニコチンによるアドレナリン分泌促進に伴う子宮・胎盤の血管収縮作用を促進させ流産、早産、低出生体重児となる可能性が高まり、最悪な場合は胎児機能不全による胎児死亡に繋がる可能性もあります。また、奇形も多く、無脳症、先天心疾患、口唇口蓋裂、多指症の頻度が高まるという報告も。
母体側の影響はこれらに尽きず、胎盤が妊娠中に剥がれ始めてしまう常位胎盤早期剥離や、妊娠中に破水していまう前期破水、羊膜炎などの子宮内に炎症を起こす疾患など、様々な影響があります。
さらにタバコは妊娠期の影響だけではなく、出産後の乳幼児突然死症候群も非喫煙者より5倍になると言われています。
タバコの煙にも化学物質が含まれているため、副流煙にも注意が必要です。ママ本人の禁煙だけではなく、パートナーや友人など、周囲の理解と協力が不可欠です。

今回は3つの嗜好品についつ考えてみました。普段何気なく摂取しているもの、ダメだとわかっていてもやめることができないものもあったかもしれませんが、妊娠を考えている方はこれをきっかけにぜひ見直してみてください。
後編のお薬も、質問を頂くことが多いです。次回もお楽しみに。

Saori

Saori

1989年生まれ。看護師。
看護師養成高校在学中に見学した出産に感動。
生命の誕生の素晴らしさに魅せられ、母子に関わる看護の領域へ。


NICU(新生児集中治療室)での勤務経験から、病院の中だけでなく、地域や家庭の中でもできる、赤ちゃんやお母さん、家族のケアの周知に取り組む。


「治す」ではなく「全体を整える」、ホリスティックな視点をベースに、妊活・妊娠・出産・子育てに悩む女性に、健やかな身体作りを提案している。


国際ホリスティックセラピー協会チャイルドボディセラピスト1級
チャイルドボディセラピストインストラクター

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