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Aromaクンクン ♯10 / 原田裕子

ベルガモットの香り

皆さんはベルガモットという柑橘類をご存知でしょうか。
食用としては扱われておらず、もっぱら香料を得るための果実です。
今日はこのベルガモットの外果皮から得られるベルガモット精油についてお話します。

ベルガモット精油は、アロマテラピーでは比較的ポピュラーで、フレグランスにおいても、男性用、女性用に限らずトップノートに欠かせない香料です。

また、ベルガモットは、食用として扱われていないとお話ししましたが、紅茶、アールグレイティーのフレーバーとして用いられていることはよく知られています。

ベルガモット精油の香りは、オレンジやレモン、グレープフルーツなどの精油の香りとは少し異なる特徴を持っています。
ときに柑橘類らしい水々しく爽やかな香りに感じますが、寝不足であったり、精神的に疲れている時などは、とても優しく落ち着きのある香りに感じられます。少しフローラルな雰囲気と捉える人も少なくありません。
そのひとつの理由として、ベルガモットにはリナリルアセテートという芳香成分が多く含まれていることがあげられます。このリナリルアセテートは、ラベンダー精油に多く含まれる成分で、クラリセージ精油や、ネロリ精油(ビターオレンジのお花から得られる精油)などにも含まれています。また、リナリルアセテートを化学的に分類するとエステル類というグループに属するのですが、エステル類はフルーツの甘い香りやお花などに多く含まれ、自然界ではその魅惑的な香りで昆虫や鳥などを引き寄せるなどの働きを持っているグループです。

柑橘系の香りの爽やかさも備えながら、お花の香りのような優しく癒してくれる香りを持つ魅力的な香り、私もこの精油には今まで随分助けられてきました。
週明けの少し気持ちが盛り上がらない朝や、帰宅しても仕事のミスから気持ちを切り替えられないときなどに、ベルガモットの香りに癒されることで、リフレッシュしたりリラックスすることができます。

さてこのベルガモット精油、芳香浴として楽しむことも、お風呂に入れたり、植物油に加えてトリートメントオイルをつくることこともできるのですが、使用にあたり気をつけなければならないことがあります。
ご存知の方もいらっしゃると思いますが、そのひとつはこの精油の中に含まれるベルガプテンという成分に光毒性があることです。光毒性とはその成分が皮膚に付着した状態で紫外線にあたると、皮膚にシミやソバカスなど色素沈着が起こるという性質で、その危険性は皮膚につけたときの濃度が高いほど注意必要となります。通常、トリートメントオイルにおける精油の濃度はおよそ1%ですが、その場合でも、皮膚に塗布した後6時間ほどは日光にあたることを避けた方が良いと言われています。そのため、ベルガモット精油は光毒性の原因となる成分だけ除去して販売されているものも存在しています。アロマポットなどで香りを楽しむなど、精油が直接皮膚に触れない場合には気にする必要はありませんが、トリートメントに使用したり、フレグランスを手づくりしたいなどと考える場合には、このことを覚えておいていただき、購入するときにお店で確認すると良いと思います。なお、この光毒性はレモン精油やグレープフルーツ精油などでも注意が必要です。

もうひとつの注意は、ベルガモット精油に限らず、柑橘系の精油全般に言えることですが、他の精油と比較して、保存できる期間があまり長くないということです。購入したらなるべく早めに使い切るようにしてください。目安としては半年から1年以内です。

最後に。
使う人の体調に合わせてリフレッシュできたりリラックスできたりする優れもののベルガモット精油は、単体で使用してもバランスのとれた素晴らしい香りですが、既にラベンダーやローズマリーなど他の精油を持っていらっしゃる方などは、是非ブレンドでも楽しんでください。

ベルガモット精油は、多くの精油ともうまく調和する精油だと思います。少し香りの強いイランイラン精油などの場合は、イランイラン精油1滴に対してベルガモット精油を5滴ほど加えてみると、いつもの香りをまた異なる雰囲気で楽しむことができ、香りのバリエーションがこれまでより広がるのではないかと思います。

原田裕子

原田裕子

香司 / アロマセラピスト / 香りアドバイザー
会社員を経て、好きが高じて香りの世界へ。


調香、アロマテラピーと西洋の香りから始まり、現在は日本の香りを作る香司としても活動。


自然の恵みである香りを消費するばかりではない、"サステナブルな"香りのある暮らしを提案している。

法人向けに、オリジナルの香りの開発も行う。

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