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クラブ「整体」 ♯8 / 原禎子

ほぼ月に一度、東京・西荻窪のとある場所にオープンするクラブ「整体」。
街にネオンが灯るころ、さまざまな悩み、疑問を抱える女子たちが
夜な夜なその扉をノックする。
合言葉は「教えて、禎子ママ!」
高知の“はちきん”禎子ママが、こころとからだにまつわる疑問に、
東洋哲学、東洋医学的な見方からお答え。
あなた自身が楽しく機嫌よく生きる、ちょっとしたヒントも授けちゃいます。
教えて禎子ママ!
ねえ、昨年の末に、お店にすんごい酔っ払い女子が来てたでしょ?
ほら、やたらとリセット、リセット騒いでた子(笑)
その時ママがつぶやいていた「ちゅうよう?」って言葉が気になったんだけど…。東洋哲学的にいうところの「ちゅうよう」のこと、教えてほしい!

クラブ「整体」 ♯8 / 原禎子 | hoailona

あら、あなたよく聞いてたわね。

「ちゅうよう」って「中庸」と書くんだけれど、これは元々儒教の用語よ。中国で、孔子が説き始めた「儒教」において徳の概念を表す時に使った言葉のようね。
孔子亡き後に、儒学を学ぶときの教科書的なものとしてまとめられた四書は『論語』『大学』『中庸』『孟子』で構成されていてるの。一冊が割かれた『中庸』って概念は、最後に学ぶべきと言われてたらしいわ。いかにも重要そうね。

まあ、歴史的背景はこの辺にしておくとして、質問の真意は「中庸」って言葉がどんな意味 を持って、どういう風に用いられているかってことよね?

このご時世、ググったら大概のことは出てくると思うから、ママもググってみたわ。

「極端な生き方をせず穏当なこと。片寄らず中正なこと。」って出てきた。
「穏当」とか「中正」って、あんまり普段使わないわよねぇ。
ふんわり誤魔化された感じね♡

とはいえ、ふんわりでも「バランスが良さそうなプロセスや、反発の少ない着地点」ってイメージは湧くかしら? 東洋医学でもそう。「過不足や偏りがないこと」そんな状態を指すのよ。
「過ぎたるは及ばざるが如し」って感じよ。この言葉も『論語』の中に出てくるわ。

でも、ここまでの説明だけでは、それこそ「中途半端でどっちつかずな感じ」って気がして、消化不良っていう方もいるかもしれないから、もう少し「健やかさ」の面から踏み込んでみようかしら?

ママなりの言葉で言うと
「自分の快、不快に素直で、且つ自分のおかれた環境と調和がとれている状態」
「成熟と天真爛漫が調和する選択」とでも言おうかしら。

小さな頃は、誰でもが“快”“不快”に素直で、泣いて大人に訴えたり、好きなことのために夢中になって、ぱたっと寝たり。そんな天真爛漫な健やかさを持ち合わせてる。

そうでなければ、産まれおちてすぐに立つことも、大人のような食事をとることもできない”人間”って生き物は、適切な保護を獲得出来ず、大人になるまで生きてられないわ。そうして、幼少期から27、8歳くらいまで発達して、そこから人間としての成熟期に入っていく。

成長につれて、天真爛漫さだけで乗り切るのが難しくなるのは、沢山の物差しに囲まれるからよね。他人の物差しや、常識の物差し、エビデンスといった物差し。そういった物差しと、自分の欲求との狭間で揺れ動くのよね。 それら得たものを、消化、吸収し、分泌してバランスを整え、余分なものを排泄する。生きるっ ていうのはその繰り返し。

常識なんて人それぞれだし、環境、時代背景なんかでも容易に変わるし、同じ人でも時間が経てば、考えや捉え方も違ってくるとこも多いでしょ?
そんなあてにならない物差しに振り回されそうになった時に、わからないことを「わからない」とした上で、捉われず、さりとて忘れず、わかるまでそのままで置いておく忍耐力。そんな風に言えばいいかしら。

忍耐力って大人が身につけるにふさわしい教養だと思うけど、簡単には身につかない。
ママの身を振り返ってもつくづく思うわ。
生きている間中ずっと中庸であろうとするのは無理があると思う。 だからママ自身は、自分にとっての中庸な選択をするためのプロセスは、わりと極端な時があっても構わないと思うの。
のらりくらりとかわせるうちはそれも良いけど、そうもいかない気持ちがムクムクと湧き出てくる事もあるわよね。そんな時に力一杯振り切ってやるだけやってみる。そして結果を受け止め調整し、また出来ることを続ける。

そんなことを続けるうちに、あなたの人生環境での中庸っていうのが捉えやすくなっていく。 そうして、死ぬまで成熟し続けていけるんじゃないかしら?
大丈夫、多少の刺激は身体も頑張って処理してくれるし!!
そうして丈夫さは磨かれていくし!!
ママはね、読書は苦手。だから四書も読んでないし、中庸すらも読んでない…。
この見解は全て自分自身の経験や、見聞きしたことから汲み取ったママなりの中庸。

あなたは、あなたなりの中庸を見いだしていってね♡

★この連載では、特別な健康法を提案するのではなく、自分を楽しく機嫌よく生きる、ちょっと したヒントを東洋医学、整体的な見方から提供していきます。 なぜだかわからないけれど、昔から、友人・知人とお酒を飲みにいくと、みんなに「ママ」と呼 ばれる機会が多いという原さん。そんなエピソードから、このようなお部屋が生まれました。 堅苦しくならずに、でも、ちゃんと真剣に、あなたがあなた自身のからだに目を向けるお手伝いができれば幸いです。
注:このキャラは、連載時のみですのでご安心を。


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原禎子

原禎子

高知生まれ高知育ち。2004年に国家資格を取得。


2004年、高知市にて鍼灸マッサージ『恬愉』を開く。


病も、治ることも必然。症状や病名に固執せず、快適な自分を育むように。知らぬ間に病んでいたなら、知らぬ間に治るように。知らぬ間にまとわりついた捉われから放たれ、その人の素直な力が発揮されるように。身体を通して、その手伝いをするのが自分の仕事ではないかと思っている。


高知での施術のほか、一月半に一度程、東京で出張整体を行っている。

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