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Nā ʻŌlelo Liʻiliʻi ♯10 / 日高しゅう

『Nā ʻŌlelo Liʻiliʻi(ナー オーレロ リイリイ)』、ハワイ語で「ちいさなことばたち」。
ハワイでは言葉に「マナ」と呼ばれる神聖な力が宿っているとされています。
素朴だけれど、奥が深い、知るとちょっとしあわせになるハワイの言葉をご紹介します。

Kino(キノ)体

ホノルル美術館で。見たことあるような生き物のキュートなボディ。撮影OKな作品でした。

今回のテーマはKino(キノ/体)。
よく歌やチャントに登場する体のパーツを、上の方から見ていきましょう。

Poʻo(ポッオ)

頭。体のパーツでいうと、首から上全体のことを言います。
山の頂上という意味があるほか、日本語の「頭」と同じく組織や団体のトップのことも指します。

いきなりですが、文法の話を。

ハワイ語の名詞には基本的に冠詞がつきます。ほとんどの場合は定冠詞(英語のthe)なのですが、名詞最初の文字がKEAOの時は「ke」、それ以外は「ka」となります。(ちなみに複数形の場合は(ナー)。)
が、やはりことばは生モノ。多くの例外があり、そのひとつがPoʻoです。ルール通りだとKa poʻoですが、Ke poʻoが正解ですので気をつけて。

 

Maka(マカ)

目。顔。愛しい人やお気に入りのもののことをkuʻu makaと呼ぶこともあります。 Makaを使った言葉はよく使われますが、どれもいい意味です。

Makamaka(マカマカ)親しい友、仲間

Makamae(マカマエ)貴重な

Makakēhau(マカケーハウ)心からの望み

 

Ihu(イフ)

鼻。 ハワイ語のHoni(ホニ)は「キス」と訳されますが、これはおでこをくっつけて鼻と鼻をこすり合せるハワイ式のキスのこと。諸説ありますが、親しいもの同士で(息=命)を共有する意味があるのだそうです。男性同士でも行います。

Honi kāua.

 

Pāpālina(パーパーリナ)

頰。
有名なハワイアンソング『Pāpālina Lahilahi』は、「可憐なほっぺた」と言う意味。
ハワイ語の歌詞にはKaona(カオナ)と呼ばれる裏の意味が込められていることがあるのですが、ここではPāpālinaが実はお尻を指しているとかいないとか。

 

Poʻohiwi(ポッオヒヴィ)

肩。
Kau poʻohiwi” で「肩にかかる」という意味。Lei(レイ)の後にセットで付けられることが多いフレーズです。

 

Poli(ポリ)

ハワイアンソングに本当によく出てくるPoli(ポリ)。「胸」という意味ですが、「腕」の意味もあります。
本連載の第4回ではHiʻiakaのフルネーム、Hiʻiakaikapokiopeleの紹介でも出てきましたね。
歌などでは「心」「ハート」の意味で使われることも多いです。
乳房という意味では別の言葉ū(ウー)が使われます。これに水を意味するWai(ヴァイ)を合わせたWaiū(ヴァイウー)は「ミルク」という意味です。(Waiūも乳房の意味があります。)

 

Piko(ピコ)

おへそ。性器。物事や物体の「中心」。
ハワイの人たちにとっておへそは、日本人が言う「丹田」のような、体の軸となる大切な部分です。
山の頂上や火口のこともPikoと言います。
ちなみに「宇宙に一番近い場所」と言われるハワイ島のMauna Kea(マウナケア)は、ハワイアン にとっては地球のおへそなのだそうです。

 

Lima(リマ)

腕、手。ハワイの数字で「5」はʻElima(エリマ)、5本指の5です。

 

Kuli(クリ)

膝。
Hula Kahikoに、ハワイ王国最後の女王Liliʻuokalani(リリッウオカラニ )の美しさを讃える『Liliʻu E(リリッウ・エ)』があります。この中に “Kō kuli ē, nuku moi ʻoe(あなたの膝はまるでモイの口のようだ)”  と言う歌詞が出てきます。Moiとはハワイの魚のこと。「なぜ魚に例えることが褒めているの?」と不思議だけれど、この魚、昔は王族しか食べることが許されない特別な魚だったそう。見た目は普通の魚… だと思います。

 

Wāwae(ヴァーヴァエ)

足、脚。人間だけでなく、動物や蟹の足も。
虹のふもとのこともWāwaeと言います。

 

Kuliの項目でご紹介したHula KahikoLiliʻu E(リリッウ・エ)』には、今回登場する体のパーツがたくさん出てきます。
昔のハワイでは体が大きいこと(縦にも横にも)が美しさの基準のひとつであったそうで、Liliʻuokalaniも立派な体格です。Kamehameha大王にいたっては、真偽のほどはともかくとして、身長2m以上だったと伝えられています。

私なんかは昔のハワイでは、Menehune(メネフネ)と間違えられていたかもしれません。

 

[参考]『Ke Ao Nani』/Hale Kuamoʻo

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日高しゅう

日高しゅう

1981年生まれ。東京外国語大学イタリア語学科卒。
イタリア・フェラーラ大学にて、中世美術史を学ぶ。


アロマテラピー業界およびIT企業で広報として勤務後、2017年、語学と文化を学ぶため、ハワイに留学。ハワイ島のロコからハワイ語を学ぶ。


ハワイ各地を旅し、帰国後、つるやとともに『Hōʻailona』を立ち上げる。
入門者向けのハワイ語講座講師としても活動。

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