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南インド・サットワ便り ♯3 / Sachi

パンチャカルマってどんな療法?

アーユルヴェーダの治療法の一つに、パンチャカルマ療法というものがあります。

ここ数年、ブログ等に体験記を掲載されている方が増えているので、ご存知の方も多いかもしれません。

このパンチャカルマという治療法は、「浄化療法」とも呼ばれていて、体内に溜まっている毒素を排出し、心身を浄化するトリートメントです。

パンチャカルマとは、

PANCHA(5つの)KARMA(療法)という意味を持ち、浄化療法は大きく5つに分けられています。

  • Vamana(ヴァマナ): 催吐法(さいとほう)
  • Virechana(ヴィレーチャナ): 緩下法(かんげほう)
  • Basti(バスティ): 浣腸法(かんちょうほう)
  • Nasya(ナスヤ): 吸入法(きゅうにゅうほう)
  • Raktamokshana(ラクタモクシャ): 瀉血法(しゃけつほう)

 

それぞれの人の体質や不調の原因によって、医師による最適な治療が選択されるのですが、その準備段階としてオイルマッサージなどが施術されます。

 

  • Oleation:主に薬用オイルを使った全身のマッサージ。内服薬や浣腸を使用して、体の外側と内側の両方から全身の細胞をゆるめていくもの。
  • Fomentation:体を温めて発汗を促す施術。ハーブボールやスチームバスを使用するもの。

 

生活習慣や環境などに影響を受けて、いつの間にか私たちの体内に蓄積された毒素。オイルを使って、細胞レベルで溜まっている毒素を浮かし出し、最後にスッキリ排出させるイメージです。

本格的な治療のためには少なくとも21日間必要で、状態に合わせて28日、35日、42日……と延長されます。慢性的な疾患に対しては6か月間治療が継続されることも。

(とは言っても、21日間の連休を取るのはなかなか難しい日本人のために、短期コースもアレンジしてくれます。)

若返り療法としても名の知られているパンチャカルマですので、リラクゼーションと若返りを目的に海外からもたくさんの人が訪れます。

昔々の王家の人々も、このパンチャカルマを受けて美と健康、長寿を保っていたとか。

もちろん、病気の治療を目的に、国内外問わず毎日多くの患者さんも診察に来ています。

 

アーユルヴェーダで改善する疾患は幅広く、内科、整形外科、神経科、皮膚科、婦人科、小児科など、医師も得意な分野があるようです。(注:イメージしやすいように○○科と書きましたが、西洋医学と伝統医学では、疾患の捉え方が根本から違っていますので、医師に得意分野はあっても、○○科というような枠決めはされていません。)

私が初めてインドに来たときは、アーユルヴェーダのことを全く知らなかったのですが、学校での勉強を進めていくうちに、「パンチャカルマって何だろう。実際に経験してみなければ」と、治療を受けたい気持ちが日に日に強まっていきました。そして、基本的なアーユルヴェーダについて2か月学んだ後に、自身のリウマチの治療を受けることができました。

身体にはたらきかけるだけでなく、精神も浄化されるトリートメント。

その浄化の過程を辿る中で、それまでに溜まっていた色々なものが噴き出すことがあります。

例えば、抑えていた感情-怒り、悲しみ、恐れ、欲望など。

自分自身、気づいていながらも抑えていた感情や、知らず知らずのうちに溜まっていた感情、さらには、ずいぶん昔に蓋をしたまま心の奥深くにしまい込んでいた感情まで。

その感情に向き合う時が来るのです。

ただ、それはごく自然なことで、誰しもが経験する通過点にあるだけのこと。

それが良いとか悪いとか評価する必要なんてなくて、「こんな感情を抱えていたんだなぁ~」と、そこにある感情を認めるだけのこと。

批判をせず無視もせず、傍観者になったつもりで、ただ自分をながめてみる。

 

私が、インドのアーユルヴェーダ病院実習中にお会いした方の中でも、このことを知らずに治療を受けていて、戸惑いを感じている方が少なくありませんでした。

身体にも大きな変化が現れてくることもありますので、自分に何が起こっているのかわからないまま、不安を抱えながら治療を終えたという話を聞くこともありました。

それに加えて、言語や文化、習慣の違う異国での出来事です。

日本であれば気軽に医師や看護師に尋ねることができることでも、言葉の壁や、遠慮する日本人の性格も重なって、ストレスを感じている方が少なくありませんでした。

(特にインドは、旅慣れている欧米人であっても、ミスコミュニケーションが起こりやすいのです。)

「トリートメントを受けに来た人が、余計なストレスを感じることなく、治療に専念できますように」

この想いが、サットワヘルスケア立ち上げの、一つの大きなきっかけとなっています。

わたしは、治療中の体調の変化や、現地スタッフの対応の事など、ちょっと気になることを気軽に話せる相談役として、みなさまの滞在をサポートしています。

治療を受けてみたいけれど、インドに行くことに不安がある、言葉やコミュニケーションに自信がないなど、何でもご相談いただければと思っています。

★アーユルヴェーダはWHO世界保健機構でも研究が進められている医療です。

★このページでは、アーユルヴェーダの専門的な療法についてや、ハーブなどの知識をシェアしていきますが、その効果に関しては個人差があります。それは私たちの心と体が1つとして同じものがないということです。

★実践に関しては、専門家の直接指導を必要とするものもあります。現在、専門医のもとで治療・療養中、あるいは体調に考慮が必要な方はご留意ください。

入口幸子

入口幸子

徳島県出身 看護師 1985年生まれ。
南インド・ケララ州在住。


病院で働くという仕事上、生命の誕生と最期の瞬間に立ち会う機会が多く、さらに自身の父・母が、ともに若くして癌で他界するというハプニングに見舞われたこともあり、いつの間にか健康オタクに。病気の症状に特化して治療する医療に疑問を抱いていた中、体と心、精神やスピリチュアリティを含めた人をひとりの人間として、全体の調和を診る自然療法に魅了される。


2015年大学在学中に留学の機会に恵まれ、インド・スリランカ両国の私立・国立病院にて、伝統医療アーユルヴェーダを学ぶ。


自身も10年間抑えていた関節リウマチに対する治療を受け、その効果や自然のエネルギー、自分の中にある自然治癒力を実感する。


欧米諸国・アジアを含め、様々な国から来た学生や患者さんとの出会いの中で、各国の医療事情を知り、誰もが安心して必要な医療を選択できる環境を願うようになる。現在、自然療法医になる憧れを抱きつつ、治療を必要としている人々をサポートする役割として、アーユルヴェーダやヨガを中心としたヘルスツーリズムを展開中。


Ayurveda Wellness Healer
Shivananda Yoga Teacher Training Course 修了

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